道徳科の評価について ー文章所見の例と評価の方法ー

道徳科の評価 学校の先生

道徳の評価の方法について

親
 

道徳の評価の仕方がわかりません。どのように評価したらよろしいでしょうか。「○○くんの優しさは、40点!」というようなものでしょうか。

小松
小松

その評価をしてしまったら○○くんは立ち直れませんね。特別の教科道徳では、数値での評価は行わず文章所見による評価をするとしています。解説します。

 

今回は、道徳の評価についてです。数値による評価はしないと思われますが、どのように評価すればいいかは難しいですよね。

 

 

また道徳の評価は文章記述で評価しなければならず、40人評価となればかなり骨が折れる作業になります。

 

 

そこで、道徳の評価はどうすればよいのか、またどのようにしたら比較的に楽ができて効果的になるのか、解説していきます。

 

評価はどのように行うか

 

現在の指導要領では、道徳科の評価は、文章所見で行うようになっています。

 

 

一時数値化したり、3段階で評価項目を設けるという話も出ましたが、それはなくなりました。

 

道徳科の評価は文章で行う

 

良い例と良くない例

 

それでは、どのように文を書けば良いのでしょうか。良い例と良くない例を紹介します。

 

 

動物の命について考える学習では、「失っていい命は無いと改めて思いました。」とふりかえりで述べ命の大切さについて自分の考えをもちました。

 

 

道徳科で「どんな学習をしたのか」、「どんなことを学んだのか」がわかります。子どもが動物の命について考えをもち、命の大切さについて学んだことがわかります。良い例ではないにせよ、保護者の方には伝わる文になっています。

 

 

逆にどんな文章が良くないのでしょうか。

 

道徳の学習のおかげで、元気にハキハキあいさつしました。

 

 

「道徳科の時間」という言葉と、元気にハキハキあいさつをしたということのつながりが見えません。

 

 

少なくとも、道徳科の時間で学習ノートに書いたこと、話したこと、発言したことなどを読んでわかるように記しましょう。

 

 

道徳科の時間は、生き生きと発表しました。

この例はどうでしょうか。あまりよくありませんよね。どんな学習にでも、当てはまるような文はいけません。

 

 

保護者や子どもから「あ、この先生はだれにでもあてはまるようなことを書いているな。」と信用を失ってしまいます。

 

必ず具体的にその子しかない姿で表すようにしましょう。

 

小松
小松

全員分評価するのは、なかなかの労力ですね。

意識するのは「語尾」

 

  • 「~考えていました。」
  • 「~考えをもてました。」
  • 「~がわかりました。」

 

これらの語尾にすることで、子ども達の姿で語りやすくなります?

 

教材名は必要?

 

地区によって、指示されている内容が違います。

 

教材名は、あってもなくてもよいかと思われます。

 

 

あくまで、通知表を読むのは、保護者を中心に子どもの家族が読みます。主に保護者の方に伝われば良いのです。

 

約束を守る誠実さの意味を考える学習では、「夢よりも小さい子との約束を守ろうとした手品師さんの方がすてきだ。」という考えをもちました。

 

または、

 

道徳科「手品師」の学習では、「夢よりも小さい子との約束を守ろうとした手品師さんの方がすてきだと。」とふりかえり、約束を守る誠実さの意味を考えていました。

※あくまでも1例です。

 

前者と後者を比べると、内容的にはあまり変わらないです。保護者の目線で言うと、「手品師」の内容をよく知らないので、前者の方で問題ありません。

 

 

一方、通知表に何が書いているかよくわからない子どもたちは、「手品師」という言葉で内容を軽く思い出すことができるので、後者を選択することで道徳的価値を再認識することができます

 

 

結論、どちらでもよいので学校の中で決まっていたらそれでよいと思われます。

 

 

評価をつけるコツ

 

それでは、この膨大な量の評価をつけるコツはあるのでしょうか。

 

 

評価するコツ

道徳ノートを活用

所見にする題材を2つ決めておく

反応をメモしておく

  

まずは、道徳をプリントで学習している方が多いと思いますが、それを工夫しましょう。

 

 

ノートにして何回も自分が見直せるようにしておきましょう。また、ノートに書き込むことで、先生が書き込んだことを何度も読み返すことができます。

 

 

それは子ども達にとって何度も勇気づけられていることと一緒です。ノートにするのがおすすめです。

 

 

 次に、評価する題材を2つ決めましょう。子ども達の人生に最も大切なのは、

 

 

「自分自身に関すること」と

 

 

「他の人との関わりに関すること」

 

 

「集団や社会とのかかわりに関すること」です。

 

 

その3つの中でその子がもっとも大切にさせたいと思われることや考えが深まったことを書くと良いでしょう。それが子どもの人生の財産になります。

 

 

どうしても、書けない子がいると想定されます。そんな子は書かなくてよいです。反応をみましょう。

   

「いじめはよくない。」「差別はよくない。」「無視・仲間外しは良くない。」これらの価値は共感できるはずです。

 

 

手を挙げたり、うなずいたりして反応があったものをメモしておくとよいでしょう。

 

 

評価しておいたものをまとめておいて、最期に良いものを通知表で書けると良いですね。

 

 

まとめます。

 

 

まとめ

 

 

まとめ

道徳の評価は文章で行う。

道徳科の活動内容・価値項目を意識した文を書く。

具体的に子どもの姿が浮かぶ内容で書く。

語尾を意識すると簡単。

校内で書き方が決まっていれば、確認する

道徳ノートを活用する

評価する題材を決めておく

反応をメモしておく

小松
小松

子どもの温かい心が養われていく評価になるとと良いですね。大変だと思いますが、がんばりましょう。それではまた。

タイトルとURLをコピーしました