ADHDの子どもの将来 —学齢期から社会人までー

ADHDの子どもの将来子育て

 

 
親
 

息子が低学年からたくさんトラブルをしていたのですが、担任の先生からおすすめされて検査を受けたら、ADHDと診断されました。暴走族のほとんどがこのADHDという話を聞いたことがあって非常に心配です。この子の将来はどうなっていくのでしょうか。

 

  

 

なるほどですね。確かに、そういう噂はありましたね。でも、暴走族のほとんどはADHDというのは何も根拠はありません。ADHDの将来で暴走族というのは大変少数派です。

 

先生
 

なるほどですね。少し安心しました。それでは、どんな職業につくのが良いですか。

 

そうですね。子どもたちの将来は本当に様々です。それは、発達障害に関わらず、子供たちの個性をしっかり見つめて子どもと一緒に考えなければいけませんね。少し順を追って説明しますね。

 

子どもの将来が気になりますよね。特に発達障害と言われたらどうなるのか心配で頭を抱えていることでしょう。

 

 

だからこそ、今のうちにお子さんの様子をしっかり見つめて、どんな仕事が合うか、どんな社会人になるかを考えておかないといけませんね。解説します。

 

  

ADHDの分類

 

まず、ADHDといってもひとくくりにできません。大まかに分けても次のような3つです。

 

 

 1 衝動優勢型 ・・・感情が抑えられない

 

 2 不注意優勢型・・・身の回りに注意を向けられない

 

 3 衝動性・不注意の両方の特質をもつ型 

 

  
 

 

 

主に目立つのは、①の衝動優勢型です。また、今回の相談のケースは、衝動優勢型です。

 

 

衝動優勢型のADHDというのは、自分で自らの欲求をコントロールできず、周りに迷惑をかけてしまうお子様のケースです。

  

 

一般的に、この型のケースが一番目立ち、対策をしなければならないと大人がけんめいに対応します。

  

 

2の不注意優勢型は、身の回りの整理整頓ができなかったり、わすれものが多かったりする人です。実は大人になるまで自分がADHDだと気づかない人が多いのはこちらです。

 

 

物事を深く考える力が乏しく、ゴミ屋敷や思慮が足りない発言をする方はこちらに当てはまります。

 

 

また、併発型の人はその両方を兼ね備えています。社会生活はより厳しいものになります。

 

二次障害

 

もっとも恐れているのが、「二次障害」です。

 

 

「二次障害」とは、1つ目の障害に重ねて、さらに悪い症状が出てきている状態です。例を3つ挙げます。

 

二次障害の例
  • 自分には人と関わる力がないと自信を失う。
  • 人と関わるとトラブルになると認識し、家からでなくなる。
  • 周りは自分に差別するなどと言い、攻撃的になる。

 

人と関わるとトラブルになるので、人を避けようとします。

 

 

また、自分はそのようなことができないのだと認識し、他人と距離を取ろうとしてしまうことで、さらに、人と関わる力が乏しくなってしまいます。

  

さらには、人との関わりで精神的なストレスを抱えてしまい、統合失調症やうつ病などの精神疾患を抱えてしまう場合もあります。 

 

 

 

わが子には、幸せな人生を過ごしてほしいですよね。

 

社会人になるまでの過程

学齢期

 

学齢期(小学校〜中学校)

 

 

学齢期は、小学校に入学段階からADHDと診断される行動がおおよその場合出ます。大なり小なりのトラブルを抱えながら、子どもや保護者の方々と繋がりながら、卒業していくことでしょう。

 

 

中学校では、顧問と合わなかったから学校を辞めた。ゲームの世界にのめり込んだなど、不登校になるケースもあります。

 

 

また、選択肢として、特別支援学校に行くという場合もあります。こちらは、手厚く個に応じた支援を丁寧にしていただける反面、集団にもまれる経験の無い子になるというリスクもあります。

 

 

最終的に、ADHDの子は、社会に一般の方と同等な扱いを受けるので賛否は出るところではあります。

 

高校・大学

 

高校大学は、高い偏差値の学校に行くことがあります。また、うまく馴染まず、辞めてしまいフリーターや引きこもりになる場合もあります。

 

 

両極端あると思ってください。

 

 

友達関係や学校生活で知らない間に傷ついていることがあります。周りを味方にするためにも、周りの方への言葉かけを小まめにかけておきましょう。

 

 

社会人

 

就職先ですが、様々です。

 

  

実は、そこまで全く問題がなく、そこから問題になるケースがあります。

 

   ・何度も解雇になって、最終的に引っ越し業・運送業    

   ・ガテン系

   ・フリーター

   ・引きこもり

  

 

衝動優勢型の場合、職場内でけんかになったり、顧客とけんかをしてしまう場合があります。人と丁寧に接する仕事はあまりおすすめできません。

 

 

不注意優勢型の人は、提出物やタスクをこなす力が育っていなければなかなか社会人としての仕事は難しいです。

 

 

しかし、一般の社会では、そのような人は、実は愛されることが多いです。それは、本人の愛嬌もありますし、周りの懐の深さでもあります。

 

そのような人は、しっかり部活などもしていて礼儀には厳しく、あいさつなどもしっかりしていることがあります。

 

 

つまり、愛嬌や礼儀で身の回りのことなどをカバーできるような人になっておけば、社会では通用するということが考えられます。

 

 

偶然知り合った引っ越し屋にADHDの方がいて、社長さんんが言うには、うまくいっているとおっしゃっていましたよ。

まとめ

 

今回は、ADHDの子どもが将来どうなるかについてでした。

 

 

結論、他の子と同じでわかりまぜん。

 

 

しかし、その子の興味や特性を生かした職業に就いた方がよいのは、明らかです。

 

 

今、親や先生が将来のことに不安を感じて、慌てるよりも、今その子にできることや伸ばせることを話し合って、3歩先を見つめていけばよいです。 

 

 

本人の希望を聞くのは、わがままなことではないですよ。本人の困りを伝えてくれているというようにとらえ直すと、見方が変わってくるかもしれません。その子の将来が明るくなるように今後も一緒にまなんでいきましょう。それでは。

 

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