小学生の子が、「LINEで友達に連絡したい!」と言っていませんか。高学年でしたらいつ言い出してきてもおかしくない年頃です。
今回は、小学生の子どもがLINEを使い始める前に確認したいことをまとめてみました。ご家庭でルールを作る際、また学校での指導に参考にして頂けると幸いです。
LINEを始める前に確認したいルール
親がいつでも確認できるようにする
LINEは、ほとんどの大人が使いますが、子どもは、まだ未熟の生き物です。何かのトラブルに巻き込まれるのは間違いがないことだと思われてください。いじめ・仲間外し・犯罪等の事件…。
それを早急に対応するためには「親がいつでも見られるようにする」という約束は必要になってきます。これを守れないと使わせないといいと言っていいくらいです。
思春期の子のことなので、子どもからしたら「いやだ!」と思われてしまいますが、親として責任をもってこれは約束させましょう。子どもの責任とはなりません。
法律上子どものする行動は親が1番の責任を持たなければなりません。確実に親がいつでも見られるように約束させましょう。
中学生以上は時間は制約するけれど、内容については詮索しないなど、段階によってルールを緩めてあげる必要もあります。
そうしなければ、お互いのストレスが限界になります。また、恋愛事もあるでしょう。恋愛事は、よっぽどのことがないと本人の意思に任せたいですね。
最終的に自律して使くことができるようになれば良いので、中学2年生までくらには、使いこなせるようにするのを目指されると良いかと思われます。
写真や動画など悪口や人が嫌がることをしない
写真や動画などの個人情報を載せないことを約束させましょう。
動画投稿サイトに友達の動画を勝手に投稿するといったものです。そのようなことを想像する力がないですから、伝えていかなければなりませんね。
知らない人と連絡しないこと
近年、小中学生は犯罪や事件に巻き込まれるケースが後を絶ちません。
LINEや掲示板、出会い系サイト、その他アプリを通して、そのようなやり取りが行われているようです。知らない人と会うことは、危険なことなんだということを認識させておきましょう。
意外と思われるかも知れませんが、真面目でおとなしそうな子もこの手のトラブルに巻き込まれています。
思春期の子どもの心は常に揺れ動いていますので、表情や言動の変化を見逃さないようにされてください。
タイムラインはしない
最近、LINEには、タイムラインという機能が追加されました。これがまた子ども達にとっとは脅威なので見逃せません。
リアルタイムで友人の情報や自身の情報を流せる掲示板機能のこと。
スクロールしていけば、動画や画像、文章の投稿がみられます。(TikTokやTwitterのようなもの)
LINEには、目指すメールのような連絡のやりとりのほかに、タイムラインというTwitterのような機能が加わりました。
それを使うと何に関心があるのかが相手に伝わってしまいます。
特に音楽や有名人について、若い子が反応すると犯罪を犯す人は知っていますので、是非避けさせたいです。
「投稿機能」
リレー投稿、写真、文章の投稿などがありますが、どれも使わせないようにしましょう。
世の中の犯罪者達は巧みに近づいてきます。
投稿させているのであれば、公開範囲を必ず指定しているのを確認して投稿させましょう。
「いいね」
現在のところ「いいね」をしても、誰かに特定されたり、追跡されたりすることはありません。
何かを応援したいものに対して、「いいね」ぐらいを押すのは良いと思われます。
基本的には使わせない方が良いですが、お子さんの状況によっては、「いいね」ぐらいは認めてあげても良いでしょう。
「コメント」
コメントはしてはいけません。
コメントしたところから、これまでの投稿などを見られたり、連絡を取れたりします。
特に写真にデータが含まれる場合などもありますので、個人情報まで流出してしまう可能性もあります。コメントはしないようにしましょう。
「シェア」
シェアも同じように、シェア先で身元が流れてしまうことがありますので、シェアをするのもやめさせておきましょう。
上記のように、基本的にタイムラインは観て楽しむものです。
投稿したり、コメント書いたりなどはさせないように約束しておきましょう。
公開範囲の設定方法は以下の通りです。
尚、設定の変更で突然何かの機能が追加される可能性もありますので、定期的に確認されると良いですね。
スタンプは連打しないで1つのやりとりに1個まで
スタンプを連打する行為は、子どもは良くしがちなのですが、スタンプを連打することで、迷惑をかけることがあります。
これは、送っている側は面白くて送っているのですが、相手は当然ですが面白くありません。
もちろん気の合う仲間とやり取りしている場合ならばよいのですが、一般的には望ましい状態ではありません。
スタンプを送るなら一つのやりとりで1個。最大でも2個にとどめるようにしたいですね。
都合が悪い時は、「ブロック」や会話「削除」ではなく「ミュート」機能を
相手が、何度も繰り返し連絡を送ってきたり、スタンプを寝る前にたくさん送るなどされる場合、ミュート機能を使用することを勧めてください。
ミュート機能とは、LINEで連絡が来ても、スマホ画面に通知が来ない機能です。
文章は句読点でなく、絵文字で終わる
小学校で、文の終わりは「。」と習っているものですから、忠実にそれをする子どもがいます。
でも、それでは冷たい印象を相手に与えてしまうものです。
絵文字を使う例を子どもたちに見せて、最低限分の終わりに1絵文字と教えると良いでしょう。
また、逆に絵文字だらけになると嫌がれる時もある、ということも同時に伝えておくとよいですね。
大事なのは、相手に合わせて会話をすることと、会話自体を楽しむ方が多いということです。
それらのことをしっかり理解させましょう。
次のような例も確認しておきましょう。
課金はしない
これは、当たり前ですが、子ども達は金銭感覚が乏しいです。
「かわいい」「面白い」と思ったスタンプは容赦なくダウンロードしようとします。
または、何かと契約して無料でダウンロードしようとします。
スタンプは使用するので仕方がないことなので、何種類かのダウンロードは認め、はやりのものはダウンロードせず、長く使えるものをダウンロードさせましょう。
無料のものは、アンケート等でたくさんの個人情報を抜き取られるので、させないようにしましょう。
返事を返す時間
これは、子どもの実態にもよりますが、Lineを始めたての頃は、子ども達は連絡がくるのをじっと待ちます。
じっと待って、画面をながめ続けます。食事中や寝る時間もずっと待ちます。
そのため、食事中いらいらしたり、寝つけなかったりと様々トラブルの原因が出ます。
そこで、子どもとスマホをするのは、食事やふろ、寝る時間以外の時間と指定しましょう。
また、場所をリビングだけなど、独りの時間を全てスマホに捧げないように工夫が必要です。
返事をするのは、少なくとも24時間以内に返せるようにしたいです。これは、仲の良い人にも礼儀です。
また、夜遅く送ってこられたLINEには、次の日の夕方に返すか返さない方が良いです。
朝、返事しようとすると遅刻しそうになり、雑に返事すると人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
朝は、最初の内は返信しないようにルールを設けておきましょう。
夕方遊んで、帰ってきた後にさせるのもよくありません。まずは、学校でもらってきた宿題や自主学習をした後に見るようにしましょう。
会話が終わるタイミング
よく相談に来るのが「○○が無視した。」というものです。それを相手に確認すると、もう話が終ったからということがあります。
会話の終わりは、「じゃあね。」「またね。」だけではなく、スタンプで「いいね」としただけで終わるときもあります。
そこから先を期待しても連絡は届かないので、終わりの合図だということも知っておかなければなりません。
さらに、大事な相談をしたときに限って、相手の都合が悪くなるものです。「スマホを親に没収された。」「スマホを水没させてしまった。」などです。
「深刻な相談をしたのにどうして?」と思い、関係がわるくなってしまいます。そのようなときもあるよと事前に伝えておくだけでそれは未然に軽減されます。
以上、長く書きました。まとめます。
まとめ
今回は、LINEを使用する前に確認する10個のことをまとめました。
・親がみられる状態にすること
・個人情報を発信しないこと。
・知らない人と連絡しないこと
・タイムラインはしないこと
・スタンプは連打しないこと
・都合が悪い時は、ミュート機能を使うこと
・文章は絵文字で終わること
・課金はできるだけしない
・返事をする時間を考えること
・会話が終るタイミングをしること
10個全てをすることはできないと思いますので、徐々に確認したり、付け加えたり、減らしたりとお子様の状況においてその都度変更していけたら良いですね。
うまく使えたら、LINEはとても便利なものです。大人になるまでに少しずつトラブルを解決しながら学ばせていきたいですね。全国のLINEのトラブルがすこしでも減りますように。
最後に、私の意見を述べさせていただきます。
私は、小学生の児童にスマホやLINEは、早すぎると考えています。
まだ、感受性が乏しく、自分に都合の良いようにしかとらえられない子どもがスマホをもつと、間違いなくトラブルになります。
相手の言葉を受け入れるにも、相手に心情を伝えるにも、子どもたちは言葉と経験と発達が足りていません。
だから、もしスマホをもたせて、自由に使わせたいと考えている方がいらっしゃったら、考え直すことをおすすめします。
まずは、家族とだけ連絡をとりあい、使い方に慣れてきたら友達ともやりとりをできるようにしましょう。あくまでも連絡だけです。
スマートフォンとの良い出会いをお祈りしています。