どうしても会議で発言すると空気が悪くなってしまいます。何か対策はないでしょうか。
そうですね。言い方に気を付けていないと、大事な職員室の雰囲気を悪くしてしまいますね。今日は、会議をするときに気を付けた方がいいなと思うことをお話しします。
よろしくお願いします。
会議で発言をし、空気が重くなっているなと感じたことはありませんか。
また、言い方に配慮が無いために、良い意見を受け入れられていない方をお見かけしたことはあるでしょう。
今回は、そのように会議で発言すると空気が悪くなってしまうなと感じたことがあり、解決策が見出せない方は必読です。
自分の意見が生きて、なおかつ全体が良い方向に進むために大事なことをまとめました。
辛い思いをしないためにもぜひ最後までご覧下さいね。
会議での角が立たない意見の言い方
全否定をしない
「それは違います。」
「それはできません。」
「なんで○○ですか。」
⇒ ×
例えば、次のような言葉。
「それはちがいます。」
「それはできません。」
「それは、しない方がいいです。」
「なんで○○ですか。」
「昨年までしてなかったのに、なんで始めるのですか。」
これらの言葉を使うと、当然反発されてしまいます。
相手も相手なりに入念に考えてきています。
全体的なことや、変えていかなければならないことを提案しているはずです。
まずは、そのことに関する感謝の意を述べるのがマナーです。
感謝の意を述べられない方は、よほど実績が無い限りはあまり大した方ではないと判断されてもおかしくはありません。
また、「なんで○○ですか」は批判していると捉えられることが多くなりました。
理由を尋ねているだけなのに、批判されていると感じてしまう方が少なからずおり、感情的に返されることもあります。
背景として、親や指導者が子を叱るときに「なんで〇〇するの。」と感情的に指導することがあると考えられます。
せめてそういう意見を言う際は、「なんで○○ですか。」という言葉は使わず、
「ご提案ありがとうございます。資料1にある「〇〇」のところをもう少し知りたいのですが、詳しく教えていただけると嬉しいです。」
と問う方が良い場合があります。相手によって使い分けましょう。
恥をかかせない
もうちょっとしっかり話し合ってから提案してください。 ⇒ ×
前はこう言っていたのに、こう言っているじゃないですか。 ⇒ ×
相手も、人間ですので、きつい言葉にはきつい言葉で返ってきます。
正しいことを言ったところで、相手が恥をかくことを考えられないのなら、それはただ反発され、文句だと捉えられ、会議の風通しが悪くなるばかりです。
当然、向こうもけんか腰になり、影で「生意気だ。」「あの人は発言する自分に酔っている」と言われることでしょう。
特に偉い人でプライドが高い人には、恥をかかせないことを意識し、細かい間違えには、個別で伝えられると良いですね。
文章のあら捜しはしない
このフォントは間違っています。形式的におかしいです。 ⇒ ×
これらのことは、全員がそろっている場で言うべきことではありません。
会議の場で文字の間違えや、文のねじれなどを指摘するのは時間の無駄なのでやめましょう。
後程、付箋やコピー等で伝えられると良いですね。
できれば、直接伝えられると相手も「むっ」としなくなります。
一度相手の意見を受け入れる
「はいおっしゃるとおりです。しかし、○○について私はこう考えています」 ⇒ 〇
「たしかにそうですね。でも、この点に関しては…」 ⇒ 〇
相手が受け入れてくれていと感じたら向こうの意見も聞こうとなります。
相手が言った言葉に対して、「はいそうですね。」「確かにそうですね。」という言葉をもってくるようになれば、話し合いが対立的にはなりにくいです。
これは、お互いがマナーとして知っていくと良いでしょう。
反対意見の前に相手の発言を復唱する
「○○さんは、△△とおっしゃっていました。その点についてなのですが…。」
「○○さんは、AをBで行うとおっしゃっていました。そのことについて心配なことがあるのですが…。」
相手の言ったことを繰り返すことで、自分が相手の話を理解していると伝えられます。
相手は、「自分のどこが気になったのだろうか。」と思いながら聴くことができるので、受け答えがしやすいです。
また、質問というより、心配なことというように話し手が上の立場で、聴き手が下手に回ると、話し手はアドバイスという形で話すことができます。
これは非常に話しやすいです。
逆に、上の立場から否定するという形で入ってこられるとぎこちなくなりますし、応える言葉を選ばないといけなくなります。これは応えにくいです。
応えにくいと、どうなるこというと言葉につまったり、言い返されてしまったりと建設的な話し合いになりません。
話し手の言葉を繰り返し、相手を立てる尋ね方で相手を話しやすくしましょう。
反対意見に別の案を用意する
(質問して、空気が凍り付いた際に…)「私なりに考えてみたのですが、…」 ⇒ 〇
質問や反対意見を出した時に、話し合いが進まなくなったり、空気が凍り付いてしまうことがあります。
そこで、質問や反対意見を言うときは、必ず別の案を用意して言いましょう。
別の案を用意していると、話し合いを導くことができますし、具体的な解決案として自身の案を出せば話し合いに自身が参加した意味が出てきます。
慣れてきたら、改善案をもって質問をしていくと思われますが、慣れるためにも自分の案をしっかりともって話し合いに参加できると良いですね。
感謝してから反対意見を言う
「貴重なご提案ありがとうございます。私たちのことを考えていただいている素晴らしいものだと感じます。1点確認したいことがありまして…」 ⇒ 〇
基本的に、話し合いの場は、相手を労うことから始めるとうまくいくことが多いです。
その中でもっとも無難なのは、「ありがとうございます。」という言葉を意識的に言うことです。
これが習慣になれば、自身の意見もより通るようになりますし、少し大人な対応ができる人だと思われるようになります。
逆に、それができなければ生意気な奴として認識されていくだけです。
個人的意見としての反対意見
「職員の総意です。」「みんなで決めました。」 ⇒ ×
「個人的な意見ですが…。」 ⇒ 〇
周りから固められたと思われると、相手は防衛的か攻撃的になる場合があります。
「個人的な意見なのですが…。」と言って、他の方の意見を待つか、相手に気づいてもらうのを待つという手段があります。
最初から周りを固めないで、後でゆるやかに決断させていくという手段が良いでしょう。
会議の場を避けて、意見を言う
給湯室等で、「あれは、やっぱり○○ですかね。」 ⇒ 〇
会議後に給湯室や、通路で一対一で話せると、実に和やかに話せます。
会議の場では熱くなってしまう方の多くは、対面式で話すとなぜか理解してくれる場合が多いです。
また、それに気づけたら、事前に話しておくという根回しも大事であることに気が付くことができると思います。
「根回しは不要」「根回しは無駄」という言葉がありますが、精神的な疲労を軽減したり、会議の方向性を整えたりしたい場合は必須ではないかと考えます。
決定権を他人にゆだねる方や、精神が強い人以外は事前に軽く話しておくことは大事です。
感情的にならない
「いや、ありえないでしょ。」
「今まではそうしたことがないのですが。」
⇒ ×
大人の社会で、感情的に話す人は、大人とみなされません。
管理職や若手に突っかかった方がいたところで、その方の評価は逆に下がってしまいます。
落ち着いた口調で、丁寧にさとすように話す姿が理想的です。
論破をして満足したという形になったところで、その後の人間関係が仕事に支障をきたします。
どんなにイライラするようなことがあっても、感情的になるのだけはやめましょう。
まとめ
今回は、会議のときの発言の仕方についてまとめました。
- 全否定をやめる
- 恥をかかせない
- 文のあら捜しをしなし
- 一度相手の意見を受け入れる
- 相手の発言を復唱する
- 反対意見に別の案を用意する
- 感謝してから、気になること
- 会議の場を避けて、別の場で意見を言う
- 感情的にならない
これらのことを守れば、会議中の空気が凍ったり、人間関係が悪くなることが軽減されます。
また、すぐにでも改善したいかたは、次のように言えば良いでしょう。
ご提案ありがとうございます。○○について改めて考えさせられました。ありがとうございましす。
2点、心配なことがあるのですが…。
枕言葉を用意することで、自身もトーンダウンできますし、向こう側も聞き入れる心ができます。是非会議前にもう一度思い出して、臨まれてください。
一言あるだけでがらっと印象が変わりますね。
はい。もっと若い時に学んでおけばよかったです…。意見を言うことは大事ですが、そのために周りや自分が傷つかないで下さいね。それでは。