卒業式で子どもたちに伝えたいこと
こんにちは。もうすぐ卒業式ですが、何を話していいかわかりません。卒業式の後の学級での話は何を話せばいいのでしょうか。また、泣かないといけないのでしょうか。
こんにちは。そうですね、これまでの子どもたちの成長や感謝を述べると良いと思いますよ。また、泣く必要はありません。あくまでも、子供たちを送り出す日ですから。
それを聞いて安心しました。でも、きちんと話せるかどうか不安でたまりません。
なるほどですね。それだけ、大切な式としてとらえられているのは素敵なことだと思います。私だったらどのように話すかを述べますね。
卒業のシーズンがやってきました。小学校では、ほとんどの学校が3月の中旬以降に卒業証書授与式があると思います。
やんちゃ盛りの6年生の担任を受け持つというのは、様々な困難があったことでしょう。また、それらのしがらみから解放される解放感や、卒業まで導けたという成就感から涙される先生もいることでしょう。
でも、伝えたいことが多すぎてシンプルに絞れないという方もいらっしゃると思います。
たくさん話したい内容がある中で、最低限伝えたいことを5つに絞ってまとめてみました。
卒業へのお祝い
まずは、「卒業おめでとうございます。」と伝えてください。これは、子供たちはこの日しか言われないことです。
何度も言ってあげても構いません。
卒業式の姿がどうであったか、
立派に最高学年としての務めを最後まで果たしたということを、学校を代表して伝えていきましょう。
子供たちの成長
以前の子供たちの様子と比べてあげてください。
- 乗り越えたこと
- 4月からの変化
- 辛かった時期
- より充実した生活になったこと
様々あることでしょう。写真を見せながら振り返るとよいですね。
ここで、電子黒板等を使って、心に残ったシーンを振り返ってあげるとさらに効果的です。
「ごめんね」
とても良いクラスになっても、中には、担任や学級について不満をもっている人はいるものです。これは仕方がないことです。
- もっと楽しい学級がよかった
- となりのクラスの担任の先生が良かった
- あのときのあれがなっとくできていない
- 担任のあれが気にくわなかった
など様々なマイナス感情をいだいているものです。
そのような心をもっている人に対して、「申し訳なかったね。」という一言があれば、その子たちの表情が和みます。
「先生は、私のことを考えてくれてなかったわけではないんだな。」
そう思ってもらうことで、一生その子は救われます。
ケンカ別れはできるだけ避けたいですね。もっとも私は、たくさんけんか別れをしてきたのですが…。意地はよくないですね。。。
もっとも伝えたいこと
先生がもっとも伝えたいことを伝えましょう。
子供たちは、卒業のこの時期まで来たら、なんでも聞く心をもちます。最後なので、子供たちの心にずっと残ります。
その子たちが人生の中でもっとも必要となる言葉や考え方を伝えてあげてください。
その言葉は、子供たちを救うことでしょう。
感謝
最後に、心から「ありがとう」とお伝えください。
「今まで一緒に学級をつくってくれてありがとう。」
「体調が悪い時に支えてくれてありがとう。」
「素敵な一年をありがとう。」
これまでのたくさんの思いを言葉にこめて、しっかり伝えてくださいね。
それで最後の別れとなります。
基本的に人と人との別れは、「ありがとう。」で終わりたいですね。それを学ばせることで子どもたちの人生は豊かになります。
話すときのコツ
話をする中で、話しやすくするためには、聴いている人の視線を逸らす必要があります。
そのためには、話しながら電子黒板等で写真や言葉を映したり、学級目標の掲示物などに視線を集めたりすると少し話しやすくなります。
また、式の中で来賓や校長が述べるような棒読みになってしまうと、こころが通じ合う時間のはずなのに、よそよそしい時間になってしまいます。
なので、ある程度項目とエピソードだけを絞ってあとは、自分の言葉で話していくことをおすすめします。
卒業直前に読ませたいもの
「君たちに伝えたいこと」
卒業直前に読ませたいものは、「新しい国語6年」(東京書籍)に載せられている「君たちに伝えたいこと」です。
これは、生きる上で大切なことが書かれてあります。
「人生というのは、残された時間を費やしていくのではなく、大きな入れ物にいっぱい思い出をいれていくこと」という内容が子どもたちの印象に残っているようです。
何度読ませても価値がありますので、教材としてではなく、読みきかせてみるのはいかがでしょうか。
きっと明日はいい日になる
田口久人さんの書かれた「きっと明日はいい日になる」では、卒業を前に、たくさんの希望をもたせてくれる言葉が書かれてあります。
「自分の道」
だれかによって
決められた道を進んで
早くゴールにたどり着いても
満足することはない
たとえ踏み外してもいいから
自分の意志で踏み出すこと
たとえ遠回りになっても自分を信じて進むこと
自分の道は自分で切り拓けばいい
自分だけの道を歩けばいい
自分にしか味わえない
景色がまっているから
例えば、この詩はどうでしょう。自分の道をしっかり歩んで後悔してほしくないときに、この詩を読まれてはいかがでしょうか。
他にも、181編の詞があります。
是非、手に取って読まれてください。何かしらヒントを得られるかもしれません。
おすすめはいろいろあると思いますが、子どもたちの反応が良いのは、このあたりでしょうか。
終わりに
今回は、卒業式に子供たちに伝えたいことでした。
難しく考えずシンプルに子供たちの成長をお祝いできる式にしていきたいですね。
参考になったら嬉しいです。
人生で数回しかない卒業生です。大切にされてくださいね。それでは。
参考図書