新しい学級にADHDの子どもがいると聞きました。言葉は知っていて多動なので少しは動き回るのはわかるのですが、その他に気にした方が良いことはありますか。
そうですね。厳密に言うと、多動だけではないですが、多少我慢は苦手な傾向がある子が多いです。でも、知っておけばもっと違う対応ができてよかったなあと思うことを述べますね。
一般の方が見られて不思議に思うADHDの子どもが困るもの3選を挙げます。
たくさん日常生活で困るものがあるのですが、その中でも特にこれだけは知っておきたいものを挙げます。
ADHDの子が困るもの
湿気や高い気温
1つ目は、暑さです。ADHDのお子さんは湿気や高い気温に敏感です。
通常の人でもまとわりつくシャツは嫌ですが、その何倍もの嫌気を感じます。
よくある勘違いなのですが、気合が足りないのではなく、集中力が足りないのではなく、単純に肌をつきまとう水分で集中ができないのです。
これを無理矢理何かをさせると、怒ったり動き回ったりする原因になります。
対策は、エアコンです。少し涼し目にしてあげると集中することができます。
また、裏ワザとして、保冷剤を与えるというのもあります。じめじめが嫌いということは、ひんやりしたものは大好きです。
しかも、退屈しない手遊びもできて、机の下だけという約束にしていたら、魔法がかかったように集中します。
エアコン・保冷剤。非常に効果的です。
苦味・生臭さがあるもの
2つ目は、苦み・生臭さがあるものです。特に牛乳や、魚、野菜などが苦手なケースがよくあります。
私たちの味覚の何十倍もそのようなものを感じてしまう場合があります。代替食品を用意することや、対応できるようにする必要があります。
このページを見られているということは、ADHDのお子様の支援環境に悩まれているということなので、まずは優先順位を考えましょう。
食事中に暴言を吐くより、食が偏る方がみんなのためになると思われませんか?
確かに、栄養面で気になったり、わがままを通させてより態度が悪くなったりするかもしれませんが、もっと全体的なことを考えて他に心配するべきことがあると推察します。
きのこや野菜は生で食べている。魚や卵は腐っていると思えば共感できます。
コミュニケーション
3つ目は、コミュニケーションです。通常の論理が通用しません。
たとえば、通路に物があってぶつかったとします。通常でしたら、「自分が不注意だったな。」で済むところです。
しかし、ADHDの子は「なんでこんなところにものがあるんだ。」と言って怒ってしまい、蹴っ飛ばすことがあります。
これらのように、ADHDの子は悪気はないのですが、周りの方からみて少し理解ができないところが多々あります。
相手のことを考えさせようと、
「自分がされたらいやでしょう?」
というと、
「いや、別に。」
と答えます。これはふざけているわけでなく、考えようとしていないのでもなく、本気でそう思っていることが考えられます。
「相手は○○と思ってしまうんだよ。」
と諭すように教えることで伝わることがあります。子どもの実態に応じて言葉かけを変えられてください。
自分もされたらいやでしょう?は通用しません。
まとめ
・じめじめに注意して、エアコンを積極的に使う。
・食事の仕方が独特なケースが多い。
・「相手の気持ち考えたらわかるでしょ!」は、あまり効果が無い。
偉そうに言っていますが、残念なことに全て私の失敗談です。
しっかりと大人が理解しようとしたら言葉かけも変わります。
子どもの姿も変わります。より子ども一人一人を理解した上でお子さんと社会をつなげてください。それでは。