働き始める前にするべきこと
採用試験に合格しました。合格後は特に何すればよいかわからないのですが、とりあえず、アルバイトのシフトをたくさんいれて、貯金を増やしておきたいと思います。
合格おめでとうございます。そして、試験勉強お疲れさまでした。たくさんの良い出会いが先生の人生をよりよりものにしてくれますよ。そして、新しい先生の勢いで職員室の雰囲気も良くなるでしょう。ところで、せっかくの機会をバイト三昧というのは少しもったいない気がしますね。
学生最後なのはわかっているのですが、何分お金が無くて…。卒業旅行に近くの温泉にでも友達と行こうとなっています。何かほかにおすすめはありますか?
なるほどですね。それでは私個人の意見なので参考になるかはわからないのですが、あくまでも個人的な意見でおすすめを述べますね。
今回は、4月に小学校で働く前にしておく準備についてです。
よく教育実習生や講師の方で「働く前にしておくべきことはありますか。」と質問を受けることが多かったのでまとめました。
参考になるところがあったら嬉しいです。
旅行する
思う存分旅行し、視野を広げましょう。
まずは、社会人になる前の大事な期間ですとことん遊びましょう。気持ちよく羽を伸ばして遊べるのは、働く前だけかもしれません。
ましてや、結婚をしておらず、自由な行動ができるのは学生が最後です。お金を親に借りてでも、海外へ旅行したり、留学したり、日本各地を回ってください。
それを後に子どもたちに話すことになると思いますので、たくさん羽を伸ばして楽しんでください。たくさんの失敗や恥ずかしい思い、感動体験は自身を新しい価値観へ導いてくれます。
少し節約したり、親のすねをかじったりすれば、海外旅行代は簡単に手に入ります。お金は借りてでも最後の楽しいひと時を過ごしてほしいです。
仕事に就いてから遊べばいい。
仕事が始まってから、遊ぶという選択肢もあります。
お金があり、土日もバイトをしなくて済むので、時間があります。
しかし、初任者として働いたときには、どうしても平日に仕事が終わらず土日は教材研究をしたり、体休めをしたりすることがあるからです。
ですから働きに出る前にたくさん遊びましょう。
社会人になっても、その遊びは生かされますよ。
趣味をもつ
夢中になれる何かをもっておく。
趣味でもサークルでも、なんでもよいのですが、学校とは別の夢中になれることをもっておくことをおすすめします。残念なことに、学校現場は、ストレスの温床です。
子どもからの挑発、自身のうまくいかないことへのいらだち、保護者からの理不尽な要求、他業種と比べて生産性の低い職場環境、ベテランの先生からの妬みや嫌がらせ、そして自分自身。
それらを解放してくれるのは、違った趣味や遊びです。それらの逃げ道を持っている人は強いです。学校でなにかあっても、自身を保つことができます。
しかし、趣味等をもたずに業務に追われていくと、ストレスでだれかを傷つけたり、自身の心が病んでしまったりします。
幸せになるために学校の先生になったのに、逆に幸せではなくなってしまいます。
趣味をもって、リフレッシュできていると、学校で悩んでいることは馬鹿らしくなり、うまく処理できるようになります。趣味をもつことをおすすめします。
実際には、良くはない環境は少ないかもしれません。でも、悩むことはよくあるものです。よく学校外の仲間から「そんなことで悩んでるの?」と笑われていました。外の社会から見ればどうでもよい仕事は教員は多いようです。
自己紹介の準備をする
子ども向けの自己紹介をPowerPoint(もしくはスライド)で作っておく
「自身の生い立ち、自身が学生時代がんばってきたこと、自分の思い」これらを写真や文字をつかって説明できると良いですね。
また、1度使った資料はまた使うことができますので、来年度の4月に新しく担任になったときに少し変えて使えます。
自身のことを知ってもらうことで、子どもたちも自身のことを話したくなります。初任者は2年生から5年生が多いです。2年生から5年生までを対象に自己紹介をつくっておきましょう。
上手に話したくても、なかなかうまく話せないものです。視覚情報に訴えることで子ども達はよりわくわく感をもって先生に接することができます。自分が子どもだったら、「こんな先生がいいなあ。」というのをイメージにもって臨まれてくださいね。
学ぶ
学校で教えることを学んでおく
国語だったら、宮沢賢治、椋鳩十、立松和平、新美南吉、あまんきみこ、斎藤隆介の作品を読んでおく。
上記の作品は、国語科の重要単元を握っている作者である可能性が高いです。得に宮沢賢治と椋鳩十の有名作品や、立松和平の命シリーズは読んでおいて損はないでしょう。
「やまなし」「注文の多い料理店」の作者である宮沢賢治の作品は、解釈が難しく分かれるものが多く、よく違う作品を用いて議論になります。作品を多く読んでおくことをおすすめします。
「大造じいさんんとがん(ガン)」の作者である椋鳩十の作品は、作品によっては、難しいものが多く単純に子ども達に薦めるのは良くはありません。必ず、選んで子ども達に紹介しなければ、せっかくの興味が失望に変わってしまいます。
「海の命(いのち)」の作者である立松和平には、命シリーズという作品が6つあります。簡単に薦める方もいるのですが、命シリーズは「命」というタイトルこそ同じですが、中身は大きくずれています。
単元のねらいとは異なるものになることが多いので、読み込んでおくとよいでしょう。
現場に出たら、読む時間がありません。仕事とプライベートであわただしくなります。
オンライン研修を受けてみる
さらにレベルアップを図りたいなら、nitsのオンライン研修動画を観ると良いかも知れません。 いじめ・不登校、人権教育、主体的・対話的で深い学び等の硬い情報が多いですが、情報の質は高いです。
移動中に聞き流すだけでも、大体の内容が頭に入りますね。
↑ 独立行政法人教職員支援機構HPはこちら
年々、ネットに良い情報があふれてきました。数年後には、動画等でいつでも研修が受けられるようになっていると思います。
社会人としての基礎を学んでおく
- 身だしなみ
- あいさつ 言葉遣い
- 電話対応
- 時間の管理
- 報連相
こちらは、書店などに並んでいる新社会人向けの本を読んでおかれると良いです。
学校というのは御堅い場ではありませすので、突飛なことをしている人は間違いなく指導されます。また、ご年配の先生方からは、煙たがられます。
たくさんの人の手本にならないといけない立場ですので、上の項目のことは必ずおさえたいところです。
簡単な資格を取る
・TOEIC600点 ALTと会話がとれる程度に
・ITパスポート 基礎的なITの知識 ※その他 取りやすいIT資格
・FP3級 住宅や相続、保険、投資信託など生きていくために必要なお金の知識
もし、自身に何がおこっても良いように資格をとっておくことをおすすめします。学校現場は、学校や地域によってものすごく業務が異なります。
その中で、不幸にも心の調子を崩す人が少なくありません。そんなときに転職を考えられる方もいらっしゃるのですが、教員はスキルもなく、プライドも高く扱いにくいというのが転職市場の評価です。
スキルもなく、プライドだけが高い人と一緒に仕事はしたくないですよね。そこで、最低でもTOEICとITパスポート等を受験することをおすすめします。
TOEIC 500~600点(3/7段目)取得
・ゴールを決めないと学習しない。
・小学校の英語教育の重要性。
・万が一学校現場を去ることになっても、600点以上で転職にやや優位。
・学習はしやすくなった。
特に、欲しいのは英語スキルです。
英語のスキルは、学校現場でも役に立ちますし、転職をしようと思い立った時にも役に立ちます。英語をただ学習しようとしても始められませんし、続きません。
まずは、学習前にTOEIC試験を受験申込をしましょう。
もちろん、1回目で受けて高得点はとれません。
1ヶ月努力しても並みの人なら400点ほどです。
これをそのまま資格の欄に載せたら、英語スキルが無いと主張しているようなものです。
しかし、それを機に勉強を続けることで、徐々に点数はあがります。
今は、Youtubeや無料アプリで学習ができますので、以前まで学習しにくかったリスニングも学習しやすくなっています。
また、金のフレーズシリーズは学びやすく、おすすめです。
TOEICテストの大事な言葉をしっかり網羅しています。1日30分するだけで、英語の語彙力は高まります。
「金のフレーズ」シリーズは、実際にTOEICを満点とる人が試験を分析して作られたものです。
まずは、600点を目指して、とることでいざ自身の仕事が危ない立場になったときに転職に優位に立てます。実際、楽天などの大企業では800点を取得しておかなければ入社ができないそうです。
英語の学習をとにかくしておきましょう。これからの時代は確実に必要なスキルです。
ITパスポート取得(FP・簿記でも可)
・取得しやすい(合格率50%以上)
・IT知識のこれからの重要性が大きい。
・最新のIT情報が学べる。
・学習しやすい「過去問道場」
・転職にやや使える「基本情報技術者」の資格の前準備。
おすすめはITパスポートです。簡単な財務のことから、インターネットやパソコン、通信の基礎知識を学ぶことができます。
これからの時代、ネットワークの知識を知らないと生きていけませんので、資格はとれないにしても、学んでおくことをおすすめします。
子ども達から、「5Gって何?」「トランザクションって何?」と尋ねられた時に、答えられる先生であってほしいと思います。
最近の出題傾向では、最新のIT知識を問う問題が出てきます。その対策として、学ぶことは10年後の社会を覗き見ることができるので、知っておいて損はありません。
また、ITパスポートはとても学習がしやすいです。
インターネットで「ITパスポート過去問道場」と検索すると、無料で取り組める問題が出てきます。本を購入し勉強しなくても、無料でいつでも勉強することができます。試験は年中あっており、場所も全国にあり、合格率も50%を越えていますので、比較的受けやすいです。
「ITパスポート過去問道場」のサイトには、「基本情報技術者」「応用情報技術者」等の資格取得の支援サイトもついています。
IT企業に就職した方はまず、「基本情報技術者」の取得を勧められるなど、重要性が高い資格だと考えられます。
この資格は、実務に直結する資格ではないのですが、無いよりあった方が良いというレベルの資格です。
もし、教師を続けられないとなったときには、ITパスポートを取得した要領で「基本情報技術者」の取得をしていると転職に優位につながると考えられます。
他の人がいやがるパソコン関係のことを免疫なくできたのは、私がこの資格を取得できたからだと思います。
スキルを身に付けておく
処理能力を最大化しておく
・タイピングを速くする。
・WordやExcel、PowerPointを使いこなしておく。
タイピングが速いと確実に職務の処理が早くなります。
担任にはとくに処理するものが多く、指導案、報告書、成績、学級通信、学年通信、行事の提案、論文などたくさんパソコンで入力するものがあります。
これをブラインドタッチではなく、ゆっくりしていたら仕事はいつまでも終わりません。入力速度を最大化しておくことをおすすめします。
また、officeのwordとExcelとPowerPointは必須です。
これまでも使われてきましたが、今後一層活用する場面が増えてきます。図のグループ化やアニメーション、絶対参照など覚えていなければ身に付けておきましょう。
また、以前は、一太郎と花子というソフトを使っていましたが、今は使われなくなっています。同じようにMicrosoft officeだけでなく、グーグルやi padもこれから使っていくことが多くなると思いますので、そちらの方の勉強もしておくと良いかと思われます。
タイピングのおすすめの練習方法は、「eタイピング」というサイトで、成績をA以上を撮り続けることです。1日2回するだけで打つ時間が短くなります。
指導方法を知っておく
基本的に1時間の学習では次のように流せばうまくいきます。基本的にはです。始めは、無駄が多くて最後までたどりつけないかもしれませんが、それはそれでいいです。経験があとは解決してくれます。
・話題や前時の学習を出す。
・本時の問題を確認する。
・解決の見通しを考える。
・めあてを立てる。
・自力解決をする。
・交流をする。
・深める発問をする。
・まとめる。ふり返る。
・練習問題、確認問題。
・終わったら丸を付ける。
・次の学習の用意をさせる。
・読書をさせる。
4月になったら、教壇にポンと放り投げられます。最近では、初め3日くらいで会議があり、そのあとのことは、説明があるときもあれば、説明がないときもあります。優秀な初任者指導教員なんてほんのまれだと思われてください。
最初の黄金の1週間と呼ばれる日が過ぎ、その後に戦っていく知識がないと、全てを教えられるわけではないので、当然大学で学んできている前提で接せられるときがあります。授業の仕方、生徒指導の仕方、保護者とのかかわり方、最低限知っておかなければ、「まあ、なんとかなるやろ。」という大学生のノリのようなものは通用しません。
しっかり、本やネット、動画などで勉強して4月までに1年間を見通した学級経営ができる知識をもっておきましょう。私も今となっては、なんでこの本を購入したのだろうと思うような本ばかりまだあるのですが、当時の自分にとっては役に立つものでした。自身で選んで購入されると良いかと思われます。
社会人として、職業人としての物をそろえる
スーツを購入する
初任者として、働く際には、様々な方からご指導を受けますので、盾の意味でもスーツは大事です。また、先生方も、保護者の方も相手が初任者だとわかると、意地悪をしてくる人もいらっしゃいます。
嫌な言い方をされる方は、耳をかさなくても良いですが、積極的に聴く姿勢をみせることで、そのような方々は満足します。
中には、自身のためになるようなこともあるので、謙虚な姿勢で聴くことをお勧めします。「私の時代は…」などの昔話は、聞き流して良いです。いつでも対応できるように1年間はスーツでいると良いでしょう。
よくわからない要求をしてくる人には、
① 話半分で聴く。
② メモをとりながら真剣な表情で聴く。
③ 自身や子どもや学校のために必要なものだけ取り入れる。
を忘れないでください。
そういった意味でも、スーツは大事です。何より、ピシッとした格好の方が子どもや親から好まれます。しっかり、自分のサイズに合ったスーツを着ましょう。
自宅用ノートパソコンを購入する
ノートパソコンの価格が3万円から20万円のものがあるのですが、どれを購入すれば良いですか。
officeのwordやPowerPointを使うのでそれらが入っていればよいですが、他にも性能が良く機能が充実していると便利です。同時にGoogleの資料も作れると良いですね。初めは、15万円くらいのノートパソコンで良いのではないでしょうか。
基本的に、職場で仕事は全て完結するのですが、どうしても家で仕事をしなければならないときにノートパソコンは必要です。もちろん個人情報は持って帰ってはいけませんが。基本的に「Microsoft office」が入っていればwordもPowerPointも使えるのでなんでも良いのですが、少し買い方のコツを紹介しておきます。
値段を大きく左右するのは、以下の4点です。
- 画面の大きさ
- CPU( パソコンの頭脳)
- コア数(頭脳の数)
- ストレージ(HDD や SSD のこと)
- メモリ(パソコンの作業台)
画面の大きさは、13インチ代が良いでしょう。恐らく今の時代、外に持ち運んで使われるケースがあると思います。
15インチでは大きいですし、12インチでは小さいと私は感じるので、13インチ代が使いやすいでしょう。
CPUは、パソコンの頭脳、一番有名なものはIntel社の「coreiシリーズ」です。corei7やcorei9といった高性能の頭脳は、使い勝手はいいのですが、動画編集や高画質のゲームなどをする方にはそちらが向いています。
一般の方はそこまでの性能は必要はないと思います。学校の教員の仕事のほとんどは文書作成なので、corei5といったモデルで十分です。
最近出てきているAMD社のRyzenシリーズは、ほとんど同じ品質で安価なのでそちらもおすすめします。
ストレージは、データの要領です。写真や動画をよく撮られる方は大きい方が良いです。
外付けHDDの浸透やクラウド化に伴って、PC本体のストレージは小さくても良い時代になってきました。容量が多い分には不都合がありません。
メモリは、料理で言うところのまな板のようなものです。まな板が多いと処理は早く進み、少ないと遅くなります。最低4G必要ですが、8Gのものがおすすめです。
動画の処理などをされたい方は16Gのものを購入されると良いでしょう。
動画も観ないし、写真や音楽も興味がない人は安いもので良いです。
1番安い、lenovoのパソコンを買ってみたのですが、ストレスがたまるほど、反応が悪かったです。文字を入力してから、画像に表示されるまでわずかな間があります。
これは、長期使用したい方にとっては致命的です。少し踏ん張って、15万円くらいの反応が良いものを買うのがおすすめです。
ギガスクール構想で、学校には、Windowsが入っているパソコンと、Chrome bookが入っているものと、iPadの学校にがあるそうです。タブレットによって教え方が若干違いますので、そこは学校に入ってから対応を考えると良いでしょう。
2つ目のパソコンのディスプレイを購入
画面2枚のいわゆるデュアルディスプレイを活用することで、作業効率は「1.5倍」
普通パソコンの画面は1つだと思うのですが、2つあるととても便利になります。デュアルディスプレイは、画面を2つにするものです。これも値段が2万円ぐらいします。
学校の先生は、過去の実践例を真似して実践をされることが多いので、写す作業というのがたくさんあります。以前までの指導案をみながら書きますので、2つあるとものすごく早くなります。
現在はモバイルのものが便利だと思っています。家でも使えますし、学校でも使えるからですね。
ディスプレイは2枚あると、作業効率が1.5倍になるそうですよ。特に初任者は、その学校の文化に合わせて、写しながらすることが早いと思いますので、必要に応じて購入されてください。
ポータブルHDD(SSDでも可)、USBを用意
・ポータブルHDD(500G)・USB(4G)を用意
仕事用のポータブルHDDとUSBを用意しましょう。主にポータブルHDDは画像や動画を保存し、USBには、文書やスライドを入れておくとよいです。
ポータブルHDDは、1年目の頃はまだデータなどが少ないと思われるので、500Gバイトのもので大丈夫です。2年間使ったら「壊れるリスク」が出てくるので、2年後に1TBに買い替えると良いです。値段も年々安くなっていますので、2年後にはさらに求め易くなっているでしょう。買い替えた後は、元のHDDは捨てたり消したりしないで、バックアップとしてもっておくことをお勧めします。
USBで最も気をつけなければならないのは、「紛失リスク」です。USBに個人情報を入れていて紛失してしまうと、管理職や教育委員会の方に多大な迷惑をかけるだけでなく、自身も減給などの懲戒処分を受けることになります。
USBには個人情報を入れず、校務分掌や指導案、教材情報などの万が一紛失しても良い情報のみを入れるようにしておきましょう。個人の成績や写真等は、学校のサーバーやクラウドに置いておきましょう。
私は、接続部分の破損によりたくさんのデータが消えました。貴重な思い出や希少なデータを何度も消えました。大事なデータは、必ずCDやDVDに書き出しておくことをお勧めします。なお、この記事が読まれる頃には、クラウドが主流になってデータが消えることが無いかも知れませんが…。
その他
・笛 ・靴 ・バインダー ・黒ボールペン ・赤ボールペン
・笛
こだわる方は少ないのですが、笛の音はこだわる方は多いです。遠くまで聞こえる笛や、低く耳当たりのよい笛などたくさんです。100円ショップの笛を使っていたときもあるのですが、感覚過敏の子がいるときに、いろいろ模索しました。あらゆる笛を知っておくと良いでしょう。
・靴
靴は、機能的な靴をたくさん持っておくとよいでしょう。学校現場にファッションなんてありません。雨でも校区内を回れる長靴、雪でも滑ららず靴下がぬれない靴、夏の暑い時期に蒸れにくい靴、寒い時期に少し温かくなるような靴。それらを早い内から意識して購入しておくことで、少し快適になります。
また、校内でかかとがないサンダルを履いている先生は緊急事態のことを考えていない先生と思う方が多いです。私もそうでした。校内で履く靴は、必ずかかとが止まるものにした方が良いです。
…という、いじわるな目で見る私のような人がいるかも知れません。かかとがあることに越したことはないでしょう。
また、出張先でスリッパを借りる初任者に対して、「何様?」と思う先生はいます。
きっとその人たちは、「私が初任者のときには、自分で上靴くらいもっていきなさい」と言われていた。とぼやいていることでしょう。
出張用のうわぐつももっておくことをおすすめします。
・バインダー
バインダーは個人的には、A4で、2つ折りのもので長辺閉じのものを毎年購入していました。また、短辺閉じバインダーより、長辺閉じバインダーの方が研究授業のときに使いやすく重宝していました。なんでもよい人はなんでもよいと思われます。
・黒ボールペン
ゲルインキ5mmのものを10本用意しておくと良いでしょう。これは経費で落ちると思いますので、初出勤後に領収書をもらってください。 ボールペンの良し悪しで良い字がかけるか決まります。やはり字が汚いと良い先生と思われるのには時間がかかります。見られる字はしっかり丁寧に書くことをおすすめします。
・赤ボールペン
ゲルインキ10mmを10本(これも初出勤後に領収書をもらって)用意しましょう。赤ペンよりも10.0mmのボールペンが掲示物mのコメントなどは書きやすいです。よく採点ペンでコメントを書こうとする方がいるのですが、採点ペンはペン先が丸くなり書きにくいので、10mmの赤ボールペンの方が早く小さく書くことができます。40人のコメントを書くのに60分かかっていたのが、40分程度で終わるようになります。おすすめです。
細かいのを言い出したら切りがないですが、思いつくものを載せてみました。
まとめ
今回は、働き始める前に何をしたら良いかでした。実際に働かないとわからないことだらけだと思いますが、実は働く前にしかできないことはたくさんあります。旅行や遊び、趣味の時間など働き始めたら何がなんだかわからなくなって手に付かなくなってしまいます。なので、それらのことは働き始める前にしておかないといけないと思っています。
また、いろんな本を読んだり、スキルを身に付けたりするのは、働き始めてからはするのは難しいです。特に20代のうちはかなり厳しいと思いますし、そんなことをするなら遊んでいた方が良いかも知れません。
このように、何かできると考えこのサイトにたどり着いた方はラッキーだと思います。人生という長いスパンで見たときに今のこの時間というのは非常に貴重な時間になります。後悔しないようにしっかり計画を立てて過ごしていきましょう。
最後に、大村はま先生の言葉。
優か劣か
そんなことが話題になる、
そんなすきまのない
つきつめた姿。
持てるものを
持たせられたものを
出し切っている
生かし切っている
そんな姿こそ。
優か劣か、
自分はいわゆるできる子なのか
いわゆるできない子なのか、
そんなことを
教師も子どもも
しばし忘れて、
学びひたり
教えひたっている、
そんな世界を
見つめてきた。
学びひたり
教えひたっている
それは優劣のかなた。
ほんとうに持っているもの
授かっているものを出し切って、
打ち込んで学びひたり
教えひたっている
そういう世界。
優劣を論じあい
気にしあう世界ではない。
今はできるできないを
気にしすぎて、
持っているもの
授かっているものを
出し切れていないのではないか。
成績をつけなければ、
合格者をきめなければ、
それはそうなのだ。
今の日本では
教師も子どもも
力のかぎりやっていないのだ
やらせていないのだ。
優劣のなかで
教師も子どもも
あえいでいる。
学びひたり
教えひたろう
優劣のかなたで
初任者であろうが、ベテランであろうが、一生懸命教え、学ぼうとすることは、美しいものです。優劣の彼方にある空間をつくれるように、今の内から準備しておきましょう。きっと全員良い先生になれます。それでは。